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危険なヘビ

タイガースネークの生態や毒性、咬まれた際の症状や対処法について

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観光地として日本人にも人気であるオーストラリア。

しかし、オーストラリアには猛毒を持つ危険なヘビが何種類も生息しています。

しかも、これらの毒ヘビの中には山奥ではなく人間が生活する街に出没する種もいて、住民の咬傷被害も多く報告されています。

そんな危険なヘビの中でも、猛毒を持ち致死率が高いと言われている種にタイガースネークというヘビがいます。

今回は、このタイガースネークの生態や毒性、咬まれた際の症状や対処法について詳しく見ていきたいと思います。

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タイガースネークとは

タイガースネーク

出典:wikimedia

タイガースネークは、有鱗目コブラ科に属する陸生の毒ヘビで、オーストラリアの固有種です。

毒を持ち攻撃的な性格ではあるものの、積極的に人間を襲うことはないと言われています。

 

体長はだいたい1~1.8mですが、大きい個体では2mを超すこともあります。

体色は、光沢のない灰褐色や黒褐色の地肌に淡黄色の帯模様があり、その模様がトラに似ているということからタイガースネークと呼ばれるようになりました。

頭部は丸く、目は小さいのが特徴です。

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生態と生息地

タイガースネークの生息地はオーストラリア南東部です。

昼行性で、カエルやトカゲ、ネズミなどの小型哺乳類を捕食して生活しています。

 

普段は倒木の中などに潜んでいることが多いですが、餌であるネズミが多く生息する民家近くでも見かけることがあります。

そのため人間と接触する機会が多く、オーストラリアの人々にとっては身近で良く見かける存在のようです。

出会ったらすぐ攻撃を仕掛ける種ではないものの、毒性が強く咬まれたら死の危険があるため、オーストラリアの人々にとって危険な毒ヘビとして認識されています。

 

タイガースネークの毒性

それでは、タイガースネークの毒性についてみていきましょう。

 

タイガースネークが持つ毒には出血毒であるヘモトキシン筋肉を破壊するミオトキシンが含まれています。

その他、神経毒も含まれているなどさまざまな成分から構成されていることから非常に強い毒性であると言えます。

タイガースネーク

出典:wikimedia

人間に対する致死量は0.6mgと少量であるにもかかわらず、タイガースネークは一噛みでこの毒を26.2mgも注入します。

致死量をはるかに超えた量を一噛みで注入されるとなれば、当然ながら命の危険にさらされます。

厄介なことにタイガースネークの毒は即効性もあるため、咬まれたら数分のうちに症状があらわれ、何も処置しないと2時間程度で死に至ってしまうのです。

 

タイガースネークは攻撃的な性格ではあるものの、人間側からちょっかいを出さない限り襲ってくることはほとんどありません。

ただ、気づかずに誤って接触してしまった際などに咬まれてしまうことはあります。

彼らは警戒すると体を上げてS字状にくねらせ、口をあけて攻撃態勢に入ります。

そうなったら咬まれるのを覚悟しなければなりません・・・。

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咬まれた際の症状と致死率

タイガースネークに咬まれた際の症状としては、まず患部の激しい痛み痺れが起こり、やがて全身麻痺呼吸困難といった症状があらわれます。

出血毒と神経毒を両方持ち合わせるため、さまざまな症状が引き起こされるのですね。

 

幸い血清はあるため、咬まれたのちすぐさま血清を打てば命は助かるかもしれませんが、少しでも手当てが遅れればかなり危険と言って良いでしょう。

実際、タイガースネークに咬まれて死亡した例もあり、致死率は40%と非常に高いです。

そのため、オーストラリアでは最も危険な毒ヘビとも言われ、世界に生息する陸生ヘビの猛毒ランキング2位にランクインしています。

オーストラリアでは、彼らに遭遇した際には咬まれないように警戒しなければならないのです。

 

咬まれた時の対処法は?

タイガースネーク

出典:wikimedia

しかし、もしタイガースネークに咬まれてしまったら、一体どう対処すればよいのでしょう。

 

まずは落ち着いて体をできるだけ動かさないようにし、すみやかに救急車を呼んでください。

周りに人がいたら協力を仰いでも良いでしょう。

そして、救急車がくるまでの間、できる限りの処置を行ってください。

 

応急処置としては、まず包帯で咬まれたところを覆って縛りましょう。

これは毒が全身に回るのを防ぐためです。

この時注意しなければならないのは、あまりきつく縛りすぎると血液が止まって患部が壊死してしまうので、必ず指2本分ほどの余裕を持たせるようにしてください。

 

患部をできるだけ固定させるために、包帯は脚だったら脚全体、腕だったら腕全体を覆うように巻くと安定します。

周りに添え木になるような棒があれば、さらに固定されて無駄に動いてしまうのを防ぐことができます。

 

応急処置の際に注意すべき点として、決して行ってはいけないのは毒を口で吸い出すことです。

もし万が一口の中に傷があったらそこから毒が体内に入り危険です。

また、患部についた毒を洗い流してしまうと、毒の特定がしにくくなり治療の妨げとなります。

毒ヘビに咬まれたら、患部はそのままにして上記の対処をしたのちに医療機関を受診しましょう。

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まとめ

タイガースネークは、コブラ科に属するオーストラリア固有の毒ヘビです。

その毒は非常に強力で即効性もあるため、咬まれて数分のうちから症状があらわれ、処置しないと2時間程度で死亡しまうほどです。

 

冒頭でも述べたとおり、オーストラリアには何種類もの毒ヘビが生息しており、毒ヘビによる咬傷被害は多数報告されています。

その数は年間およそ3000人にものぼりますが、そんな中で死亡する例は年1~2人程度と言われています。

これは血清があるためでもありますが、現地の人々が毒ヘビの対処に慣れているためでもあると思います。

毒ヘビに咬まれても、慌てずに落ち着いて行動すれば重症化を防ぐことができるのです。

 

オーストラリアは今、私たち日本人だけでなく世界各国にとっても観光として魅力的な国です。

毒ヘビに慣れていない私たちは、万が一咬まれたら恐らくパニックに陥ってしまうことでしょう。

もしオーストラリアを訪れる際は、万が一に備え、毒ヘビに咬まれた際の対処法、医療機関への問い合わせ方法などを調べておくと良いでしょう。

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