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アブラコウモリ(家コウモリ)の生態と危険性、駆除と対処法について

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夕暮れ時になると不気味に空を飛びまわる生物。

そう、コウモリですね。

日本には30種類以上ものコウモリが生息していますが、私たちの身近に生息しているのはアブラコウモリです。

都会にも生息しているものの、昼間は見かけることがないため普段はあまり気にもとめない存在だと思います。

しかし、実はコウモリが棲みついたことによる、衛生面の被害が数多く報告されているのです。

今回は、このアブラコウモリの生態や危険性、駆除方法について詳しく見ていきましょう。

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アブラコウモリ(家コウモリ)とは

アブラコウモリ

出典:フォト蔵

アブラコウモリは、コウモリ亜目ヒナコウモリ科に属するコウモリで、空を飛ぶものの哺乳類の仲間です。

アブラコウモリは、日本に生息するコウモリの中で唯一家屋にだけ棲みつく種であるため“家コウモリ”とも呼ばれます。

また、長崎県では昔から“アブラムシ”と呼んでおり、これがアブラコウモリの名前の由来になったと言われています。

 

アブラコウモリの体長は4~6cmで、体重は5~10gと非常に小さいです。

羽をたためば十分大人の手のひらに収まるほどです。

体色はこげ茶色や黒褐色で、幼獣の場合は成体よりも黒色が強いです。

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生態

アブラコウモリの活動時期は春から秋で、11月中旬になると冬眠に入ります。

暖かく過ごしやすい場所に多くのコウモリが集まり一緒に冬を越すのです。

そして3月下旬になると冬眠から覚め、再び活動を始めます。

 

アブラコウモリは夜行性で、日没頃から活動します。

蚊やユスリカなどの小型昆虫類や甲虫を食すため、餌が飛んでいる水辺や田畑、街灯の近くを飛び回っています。

捕食する時間は主に日没後の30分前後で、夜行性と言っても活発に飛び回るのは日没後の2時間程度と言われています。

 

彼らは基本的に家族を中心とした群れで生活し、時として100頭以上の群れを構成することがあります。

しかし、群れているのはメスと幼獣のみで、成体のオスは単独で生活することが多いです。

 

メスは1歳を過ぎると出産可能となるのですが、特殊な生殖機能を持ちます。

着床遅延と言い、10月に交尾するものの受精・妊娠が成立するのは冬眠明けの4月で、7月初旬に2~3頭の仔を出産します。

着床遅延機能を持つのは、他にカンガルーやクマなどがいます。

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生息地は?どんなところにいる?

日本国内におけるアブラコウモリの生息地は、北海道南部から琉球列島にかけてとほぼ全国に広がっています。

家住性であるため市街地や平野部に生息していることが多く、山間部で見かけることはほぼありません。

 

体長が小さく2cm程度の隙間があれば入り込むことができるため、民家では瓦の下天井裏換気口などに棲みつくことが多いです。

民家以外ではビルの非常口付近、大型倉庫内、鉄道などの高架下などが挙げられます。

山間部でも洞窟があれば棲みつくことがあります。

 

天井裏の断熱材下に生息するアブラコウモリの動画です↓

 

アブラコウモリの危険性

アブラコウモリは暖かく適度に保たれた空間を好みます。

近年は、ヒートアイランド現象による気温上昇と餌が充実していることにより都市部で増加傾向にあります。

さて、ではアブラコウモリが増えると、私たちの生活にどのような影響が出てくるのでしょうか?

 

彼らが棲みつくのは、前述したように民家です。

棲みつくということは、当然ながら糞を落とします。

アブラコウモリが棲みついた家では、瓦の下や天井裏に糞が蓄積され糞尿によるシミができ、当然ながら悪臭もします。

アブラコウモリ

出典:wikimedia

また、彼らは飛び回るため、糞尿は軒下や窓などにも及びます。

糞尿が蓄積されることによりやがて雑菌が増え、さまざまな感染症に危険性にさらされます。

アブラコウモリは、

・エボラ出血熱、SARS、狂犬病、ニパウイルス感染症

を媒介すると言われています。

とはいえ、現在日本にはこれらのウイルスは存在しないため、アブラコウモリがいたとしても感染する心配はありません。

 

しかし、糞にはカビや寄生虫が存在するのは事実です。

乾燥した糞は空気中にも飛散するため、それを私たち人間が吸い込むとアレルギー症状を発症する可能性があるのです。

そして、アブラコウモリに寄生する虫としては、

・コウモリマルヒメダニ、コウモリトコジラミ、マダニ

などが挙げられます。

アブラコウモリが増えることにより、こういった害虫も繁殖し人間に被害が及ぶ危険性があるのです。

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もし家に棲みつかれた時の駆除方法は?

前述のように、さまざまな危険性があることを考えると、アブラコウモリに棲みつかれたら速やかに駆除をする必要があります。

しかし、哺乳類に属するコウモリは日本では鳥獣保護法の対象となっているため、許可なく勝手に殺すことはできません。

 

私たちがとりあえずできる方法としては家から追い出すことです。

現在、アブラコウモリが嫌うハッカ油で作られた忌避スプレなどの撃退グッズが市販されています。

アブラコウモリが棲みついていることに気付いたら、まずはそれらを試してみましょう。

煙も嫌うため、バルサンのような燻煙剤も効果があるようです。

 

もしそれでコウモリが逃げていったら、その隙に侵入口となる隙間をすべて塞ぐようにしましょう。

撃退グッズを使用しなくても、彼らが活動を始めて出ていった日没後に塞いでしまってもかまいません。

侵入口として考えられるのは換気ダクトやエアコンダクトカバー、配管挿入孔などです。

アブラコウモリはたった2cm程度の隙間で入り込むことができるため、完全に塞がないと再び侵入してしまいます。

作業するときは完璧に行いましょう。

 

さて、侵入口を塞いだら、すでに蓄積されている糞を除去する必要もあります。

雑菌や寄生虫で汚染されているため、必ず手袋をはめて作業するようにしてください。

もし、自分自身で追い出す自信がない場合には、専門の駆除業者もいますので一度相談してみると良いでしょう。

 

また、もし万が一作業中にアブラコウモリに咬まれてしまったら、すぐさま洗って消毒し、皮膚科を受診してください。

 

まとめ

アブラコウモリは、ほぼ日本全国に生息しており、民家に棲みつくことが多いコウモリです。

アブラコウモリが棲みつくと、天井に糞尿によるシミや悪臭の他、感染症や寄生虫といった被害が起こる可能性があります。

 

人間にとって害虫である蚊やユスリカを捕食してくれるという意味では益獣であるアブラコウモリ。

しかしながら、家に棲みつくことによって及ぼされる被害のほうが大きいため害獣とみなされることがほとんどです。

コウモリは気味が悪く、縁起が悪いといったイメージがあることも影響しているのでしょう。

都市部ではもはや当たり前に見かけるようになったアブラコウモリ。

その数が増加している今、いつ自分の家に棲みついてしまうか分かりません。

普段から侵入口となりそうな隙間がないかチェックし、アブラコウモリを寄せ付けない対策を取るとよいでしょう。

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