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ブラックマンバの生態や毒性について。最強と呼ばれる理由とは?

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突然ですが皆さんは毒ヘビと言われたら何を思い浮かべますか?

マムシ?ハブ?はたまたキングコブラ?

世界にはたくさんの種類の毒ヘビが生息していますが、その中でも最強との呼び声が高い「ブラックマンバ」というヘビをご存知ですか?

今回は、ブラックマンバの生態や毒性について紹介していきたいと思います。

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ブラックマンバの生態

ブラックマンバ 

出典:wikimedia

ブラックマンバはコブラ科マンバ属に分類されるヘビです。

主な分布域はアフリカ大陸の南部や東部で、サバンナや森林から岩場まで様々な環境に生息しています。

 

全長は平均で3m前後に達し、大きいものでは4mを超える大型の種類です。

毒ヘビとしてはあのキングコブラに次ぐ大きさで、世界で2番目に長い毒ヘビだと言われています。

肉食で主に小動物や鳥を食べており、木登りが得意なことから、樹上にある鳥の巣などを襲うことも多いようです。

 

外見に関しては灰色、または褐色という比較的地味な体色であり、キングコブラのように頚部を広げたりすることもありません。

体型はスマートな部類になりますが、全体的にそれほど目を引く特徴はなく、コブラの仲間というよりもアオダイショウの親類と言った方がしっくりするかもしれません。

 

しかし、「口の中が黒い」という他のヘビには見られない変わった特徴も持っており、これはブラックマンバの名前の由来にもなっています。

ブラックマンバ 口の中

出典:wikimedia

最強と呼ばれる理由は、機動性と毒性にあり

ブラックマンバは非常に俊敏なヘビであり、ヘビの中では最も速いと言われています。

移動速度は16km/h(50mを11秒で進む速さ)もあり、足場の悪い草地や森なら人の足ではとても逃げきれないでしょう。

また、瞬発力にも優れている上、攻撃の狙いも正確なので、襲われた場合無傷で逃げ切ることは難しいでしょう。

 

そして何より恐ろしいのがその毒性です。

ブラックマンバの毒は神経毒であり、毒の強さ自体が非常に強力なものです。

ニホンマムシの約60倍ほどの強さだと言われています。

咬まれてしまった場合、身体のしびれ麻痺呼吸困難などの症状が表れます。

次に、一度に注入される毒の量が多いのも特徴です。

強い毒であっても注入された量が少なければ助かる可能性がありますし、反対に、弱い毒でも注入される量が多ければ死に至る可能性もあります。

ブラックマンバの場合は、強い毒である上に注入される量が多いので始末に負えません。

 

また、毒が全身に回るのが早く、即効性が高いことも挙げられます。

つまり、嚙まれてしまうとすぐに症状が表れることとなり、一刻を争う事態となってしまうのです。

そのため対処が間に合わず、手遅れになる危険性も高いです。

 

このように、ブラックマンバの毒は、

・「強い」「多い」「回りやすい(即効性が高い)

と3拍子揃っており、適切な治療を行わなければその致死率は100%だと言われています。

例え血清を施したとしても高い確率で死に至る恐ろしい毒で、これが最強の毒ヘビと言われる所以でもあるのです。

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ブラックマンバの危険性は?

ここまで聞くとまるで悪魔のようなヘビだと思われるかもしれませんが、最強の毒ヘビと呼ばれることと、最も危険であるということは必ずしもイコールではありません。

 

例えば、ブラックマンバは比較的気性が荒いヘビだと言われていますが、だからと言って積極的に人間に襲い掛かるようなケースは少ないです。

彼らが強い攻撃性を示すのは多くの場合、身の危険が迫った時です。

私たち人間にとって彼らは脅威ですが、彼らにとっても人間は脅威の存在なのです。

ですので、余程近づいたりちょっかいを掛けさえしなければ、わざわざ向こうから寄って来て襲い掛かることはないのです。

 

実際に、現地のアフリカ人からは非常に恐れられていますが、そもそもブラックマンバと人間の生活域はあまり重なっておらず、出会う機会自体少ないので被害もそれほど多くありません。

ちなみに現地で最も被害の多い毒ヘビはカーペットバイパーというヘビの仲間で、生息域が広い上に威嚇をすることなくすぐに噛み付く習性があるためかなり危険だそうです。

 

遭遇する可能性という点を踏まえると、農地や人家周辺でもよく見られるマムシやハブの方が危険であるといった考え方もできますね。

このように、人間に対する危険性は毒性だけでなく、様々な視点から判断することができますので、単純に「最強だから一番危険」ということにはならないのです。

 

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ブラックマンバにも天敵がいる?

ブラックマンバは頂点捕食者とも言えますので、ブラックマンバを好んで襲うような天敵はいません。

しかし、襲われることが全くないというわけではありません。

例としては、ワシなどの猛禽類とマングースが挙げられます。

また、最強と言われるブラックマンバも、特に幼蛇の頃は捕食されてしまうことも多いそうです。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

最強の毒ヘビと呼ばれるブラックマンバ。

動きが素早いうえに、その毒性は非常に強力かつ厄介であり、できれば出会いたくない相手ですよね。

とは言え、現地の住民でも出会う機会は少なく、ましてや日本に住む私たちにとっては目にすることさえ難しいと思われますので、その点は安心できます。

そう考えると世界最強の毒ヘビよりも、道端のマムシの方が恐ろしく思えてくるのが不思議ですよね。

 

ちなみに、ブラックマンバは海外で約5~6万円ほどで買えるそうですが、日本では特定動物に指定されているため飼育には許可が必要となっています。

まず、個人で簡単に扱えるようなヘビではないと思いますが…。

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