本州でもよく見る蛇と言えばアオダイショウとマムシです。
アオダイショウは無毒な蛇で、マムシは最悪命に関わる毒蛇なのは有名だと思います。
両者は大きさも模様も違うヘビなので、すぐにわかりそうなものですが、アオダイショウの子供はマムシに似ているとご存知でしょうか?
見つけた時、万一咬まれたときに、これらの蛇の違いについて分かっておきましょう。
今回は、アオダイショウの幼蛇とマムシの見分け方や、それぞれのヘビの違いについてご紹介させていただきます。
目次
アオダイショウ(成蛇)とマムシの違い
まず、アオダイショウとマムシは、全然違う種類の蛇だということを知っておいてください。
アオダイショウ 出典:wikipedia マムシ 出典:wikipedia
アオダイショウは、ナミヘビ科ナメラ属の無毒な蛇です。
一方、マムシは、クサリヘビ科マムシ属の有毒の蛇になります。
体の大きさ、体色
アオダイショウとマムシを見分ける一つ目の特徴は、体の大きさや体色の違いです。
まず大きさですが、アオダイショウは全長が100cm~200cmと大型の蛇ですが、マムシの方は45cm~80cmと小型の蛇です。
体つきも、アオダイショウの方が長く細いのに対し、マムシの方が胴体が太く、ずんぐりむっくりした印象を与えます。
体色については、アオダイショウの方は暗黄褐色やくすんだような緑色をしており、マムシの方が淡褐色などをしています。
模様
次の見分けるポイントは体の模様です。
これについても明確な違いがあり、アオダイショウの方は個体によってはない場合もあるのですが、背中に黒っぽい薄い縦縞があります。
一方、マムシの方は目の横に線があり、身体には銭形模様といわれる楕円形の特徴的な斑紋が見られます。
しかし、模様については個体差があり、ほかの種に似た蛇もいるので間違えることもありえます。
このようによく見ると大きさ、体つき、斑紋に大きな違いがある2種ですが、気をつけなくてはいけないのは、幼蛇の時期はアオダイショウもマムシのような斑紋があり見分けづらくなっていることがあることです。
これについては、後述します。
頭の形、目の特徴
次のアオダイショウとマムシの見分け方は頭の形や目の特徴です。
頭の形は、アオダイショウの方が平たく、マムシの方が上から見てみると三角に近い形をしています。
鼻先についてもアオダイショウは横の広がった感じですが、マムシの方は鋭く尖っています。
目にも違いがあり、アオダイショウの方が瞳孔も目立たずクリクリと可愛い目をしているのに対し、マムシは瞳孔が鋭く、猫のように細い感じです。
マムシやアオダイショウを見分ける上で頭の形や目は見わけやすい特徴と言えるでしょう。
毒性
アオダイショウは無毒で、マムシは有毒の蛇です。
種類も元々異なる蛇であり、アオダイショウはナミヘビ科、マムシはクサリヘビ科です。
同じクサリヘビ科にはガラガラ蛇やハブの仲間がいます。
つまりマムシはかなり毒性の強いヘビの仲間なのです。
ちなみに、アオダイショウに毒はないのですが、蛇類の口の中には獲物を捕食した際の雑菌などが繁殖していることが多く、それが原因で噛まれた部分が腫れる事はあるようです。
動きの違い
アオダイショウとマムシは、その動きも異なるようです。
どちらかと言えば、通常時はアオダイショウの方が速く動くようです。
これは、アオダイショウの性格が大人しく臆病という面もあるでしょう。
一方、マムシも臆病なのですが、子供を産む時期の夏場はメスがとても攻撃的になる、という一面も持ち合わせています。
よく、マムシがジャンプするように飛んできて噛まれたという話を聞きますが、これは知らずに蛇を踏んだり、縄張りに必要以上に近づいたことによるものだと思われます。
実際は飛んでくるというよりも、まるでバネやスプリングが伸びるように、後方にのけぞってから咬みついてくるので、そのように見えるようです。
生息域
アオダイショウもマムシも、日本のほぼ全域、北海道から本州まで幅広く生息しています。
アオダイショウはよく樹に登る蛇として知られ、樹木などの上で見かけることもあります。
それに対して、マムシは落ち葉の中や草むらなどに擬態して隠れていることが多いようです。
マムシの体が茶色っぽく、模様もなんとなく木の葉に似ているのはそのためなのかもしれません。
よくマムシを踏んで噛まれたというのは、蛇のこのような習性や見た目から来るものかもしれません。
アオダイショウの幼蛇とマムシは似ている!?
ここまでを見れば、両者の違いは割と簡単にわかりそうなものですが、1つだけ両者を間違えやすいポイントがあるのです。
それは、アオダイショウの幼蛇とマムシの模様が似ているというところです!
アオダイショウの幼蛇 wikimedia マムシ wikipedia
どうでしょう?写真で並べればわかるかもしれませんが、いざ外で見たときなんかは判断が難しいかもしれませんよね。
なにより、アオダイショウって子供の頃と大人になってからの模様が全然違いますよね?
これは、マムシに擬態しているからと考えられています。
じゃあ、わざと似せているんだから似ていて当然ですね。
とりあえず、見分ける際の一番の違いといえば、幼蛇の場合も大人のヘビと同じく、体形と頭の形です。
・アオダイショウの体系は細く、頭は平べったい
・マムシの体系は胴が太くずんぐりむっくり、頭が三角
といった特徴の違いがあります。
分かりやすい動画があったので載せておきます↓
まとめ
いかがでしたか?
二種の蛇には見た目も明確な違いがありますが、アオダイショウの子供の時に限って見た目が似るんですね。
見分ける為のポイントは、
・アオダイショウの体系は細く、頭は平べったい
・マムシの体系は胴が太くずんぐりむっくり、頭が三角
と覚えておきましょう。
毒性がない蛇でも、噛まれた部分が腫れてしまうなどの症状が表われることはあります。
蛇類に噛まれることは、毒があるなしに関わらず危険ですから、見つけたらなるべくそっとしておくことが賢明ですね。
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