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危険な海水魚

ダツによる事故は命の危険も!刺さった時の対処法や予防法は?

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ダツってどんな魚?と思う方も多いかもしれません。

食べる魚としてはあまり見かけないですものね。

実はこのダツ、時折人間を襲うことがあり、昔から沖縄の漁師さんの中ではサメよりこわいと恐れられるくらいなのです。

ではダツとはいったいどのような魚なのでしょうか。

今回は、ダツによる事故と危険性、刺さった時の対処法や予防法についてご紹介させていただきます。

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ダツってどんな魚?

ダツ 出典:Wikipedia

まずはダツの生態からご説明します。

ここでのダツは、ダツ目ダツ科に分類される魚の総称です。

世界では10属32種が知られており、そのうち日本には4属8種が生息しています。

同じダツ目の仲間としてはサヨリやサンマ、トビウオなどが挙げられます。

 

細長い体で両顎が槍のように長くとがっているため、英名ではNeedlefish(針の魚)と言います。

両顎はわずかに湾曲し、顎にはギザギザした歯があります。

体長は最大で1m前後になり、体色は背中側は青緑色、腹側は銀白色をしています。

ダツは食用としても用いられ、脂肪の少ない白身なので刺身や唐揚げ、塩焼きとして食べられることが多いようです。

 

日本においては、ほとんどの海でダツ科の魚が見られ、沿岸の海面付近を遊泳しています。

そのため釣りや定置網などの沿岸漁業でよく獲られるのですが、鋭い顎と歯があるので、かかった場合には取り扱いに注意が必要です。

 

ダツは群れをつくって高速で泳ぎ回りながら生活しており、おもなえさは小魚です。

そしてダツには、小魚を捕食する際、小魚のウロコで反射した光に反応して突進するという習性があります。

実はこの習性があるために人間が襲われることがあるのです。

通常は人間を襲うような魚ではないのですが、人間が身に付けているアクセサリーやライトの光に反応して、それをめがけて突進し、人間の体に鋭い顎が刺さってしまうのです。

実際に死傷した例もあり、とても危険視されている魚です。

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ダツによる事故と危険性

ダツが突進してくる際のスピードは時速70km近く。

さらに、ダツは刺さったあとに身をよじって回転するので傷口が拡大してしまうようです。

体長1mほどもある先のとがった魚がものすごいスピードで突進してくるなんて、考えただけでも恐ろしい状況ですね。

それでは過去にどういった事故が起きたのか、いくつかご紹介したいと思います。

 

まず、

・ハワイで父親と夜釣りを楽しんでいた子どもがヘッドライトを灯していたところ、そのヘッドライトめがけて水中からダツが飛び出してきて子どもの目に刺さってしまう

という事故が起きました。

ダツの顎は脳にまで到達し、残念ながら亡くなってしまったそうです。

 

また、

・アクセサリーを首につけたまま海水浴を楽しんでいた女性の首をめがけてダツが突進し、頚椎に突き刺さってしまった

という事故も起きています。

この際女性はパニックを起こしダツを無理やり引き抜いたようですが、口までは引き抜けず8時間にも及ぶ摘出手術を行いました。

その後、一時下半身麻痺となり、回復するまでに時間がかかってしまったようです。

 

ダツが目に刺さったり体に刺さってしまう事故はよく起きています。

日本においては、電灯漁の漁師さんが事故にあうケースが多いようです。

夜間に素潜りで水中ライトを灯しているとそのライトめがけて突進してくるため、漁師さんの喉に刺さって死亡したという事例もあります。

 

ダツが体に刺さってしまったら

ダツ

もし万が一ダツが体に刺さってしまったら一体どうすればよいのでしょう。

 

ダツが刺さってしまった場合、突然のことで恐らく慌ててしまうと思います。

しかし、刺さったダツをむやみに抜くと大出血を起こしてしまう場合があるので、無理に引き抜かないでください。

刺さった部分以外を切り離し、そのまま病院に行きましょう。

 

特に水中で刺された場合は出血が止まらなくなり危険です。

出血多量で死にいたる可能性が高いので、まずはできるだけ早く水から出て落ち着いて対処しましょう。

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ダツに襲われないように気を付けること

突如襲ってくるダツ。

恐らく誰もが予想もしないことだと思いますが、襲われないためにも、海で遊ぶ際には気をつけなければならないことがあります。

 

ダツは光に反応して突進してきます。

ですから、海に入る際には、太陽光で反射して光るアクセサリーなどは外すようにしましょう。

水中メガネに反応することもあるようなので注意してください。

 

また、夜釣りも危険です。

夜釣りの際のヘッドライトに反応して、襲われる事故が多いようです。

どうしても夜釣りがしたいという場合には、ダツの目に光が入らないように、水面に対して水平に照らさないように気をつけましょう。

 

また、ダツは臆病な性格なのでライトを急に動かしたりするとびっくりして急に泳ぎだし、人に衝突してしまうといったこともあるようです。

もし、ダツを見かけても刺激しないようにしましょう。

 

まとめ

ダツは両顎が長くとがっており、光に向かって突進してくる習性がある魚です。

そのため、海水浴や夜釣りの際などにダツが体に刺さって死傷するという事故も起きています。

 

海水浴を楽しんでいる際に魚に刺されるなんて、今まで考えたこともありませんでした。

出会う頻度を考えれば、確かにサメより恐ろしい魚ですね。

海で泳ぐ際に怖いのはサメや毒を持つ生き物だけではないということをしっかり覚えておかなければなりません。

後で後悔しないためにも、あらゆる危険性を考慮したうえで海を楽しんでいきたいですね。

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