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アフリカスイギュウの危険性!牛なのに特定動物?

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アフリカの大地で「黒い死神」として恐れられているアフリカスイギュウは、毎年多くの死者を出す危険な動物として現地では恐れられています。

またの名を「未亡人製造機」。

未亡人って単語の響きが好まれるのは世界共通のようですね…。

今回は、アフリカスイギュウの生態や危険性について解説します。

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アフリカスイギュウとは

アフリカスイギュウ

アフリカスイギュウは、ウシ科・アフリカスイギュウ属に属する偶蹄類です。

学名「Syncerus caffer」、英名「African Buffalo」、和名「アフリカスイギュウ」です。

Buffalo(バッファロー)は水牛を意味しますが、ウシ科バイソン属のアメリカバイソンの俗称にもなるので、ちょっと混乱しますね。

 

分布域、どんな場所に生息している?

アフリカスイギュウの分布域は、サハラ砂漠以南のアフリカ大陸で、広い範囲に分布しています。

生息地は、サバンナ・開けた草原・森林地帯・湿地帯で、標高3,000~4,000mまでの山地の草原や森林にも生息しています。

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体の特徴

アフリカスイギュウの体長は1.7~3.4m、肩高は1~1.7m、シッポの長さは75~110㎝、体重は300~900㎏です。

メスの方がオスより体が小さいです。

基亜種のケープバッファローのオスは、大きい個体になると体重900kgにもなります。

 

体色は、茶色・黒褐色・黒色などです。

亜種によって外見に差があり、開けた草原にいる種類は体が大きく体色は黒褐色や黒色で、森林にいるシンリンバッファローは平均して270㎏ほどで体色は赤みを帯びています。

木が生い茂っている場所では、巨体過ぎると動きにくいですからね。

 

オスメスともに、頭部中央から生えている太い2本のツノが特徴的で、斜め後ろに長く伸びていて、その長さは1mを超えることもあります。

このツノは根元が非常に太いため、パッと見、センター分けした頭髪にも見えますね。

 

生態

アフリカスイギュウ

アフリカスイギュウの食性は植物食で、草などを食べています。

昼行性ですが、日中は暑いため水を飲みながら泥浴びをしたり体を休めたりして、餌は早朝や夕方に食べています。

牛なので、日中食べた草は夜の間に反芻します。

泥浴びには、体温を下げる・皮膚の乾燥を防ぐ・寄生虫の予防、といった意味があります。

 

基本的に群れで生活していますが、開けた草原では数百頭からなる大きな群れで、森林では十数頭の小さな群れを作っています。

リーダーは経験豊富なオスで、大きな群れともなると、1000頭を超えるとされます。

 

アフリカスイギュウは気性が荒く、アジアに生息しているスイギュウのように家畜化が難しい種類でもあります。

また、賢いため、弱ったふり・死んだふりをして、敵が油断して近づいたところをツノで反撃します。

人間のハンターの間でも、アフリカスイギュウの狩りは油断できないとされています。

 

寿命は16~18年で、飼育下では25年以上生きたという記録があります。

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繁殖の方法

アフリカスイギュウのメスは4年ほどで繁殖が可能になりますが、オスは時期がやや遅れます。

繁殖期は特に決まっていませんが主に雨季で、メスは340日ほどの妊娠期間を経て、1回の出産で1頭の赤ちゃんを産みます。

出産直後の赤ちゃんは体重40㎏ほどで、授乳期間は1年ほど、オスは生後2年で群れを離れます。

 

アフリカスイギュウの危険性! 牛なのに「特定動物」?

アフリカスイギュウ

アフリカスイギュウはパワーがあり気性も荒く、アフリカではトップクラスに獰猛な野獣であり、毎年200人以上の死者も出ています。

完全な草食動物が「野獣」と呼ばれるなんて、かなり危険ですね。

日本では「特定動物」に指定されているほどです。

「牛」なのに、猛毒蛇コブラや人間をも食べるクロコダイルと並んでリストに名前が載っているなんて、スゴイですよね。

 

アフリカスイギュウは巨体を揺らしながら突進して、あの大きなツノを敵に突き刺します。

巨体からは想像もできないスピード、時速57キロで敵を追いかけることができます。

まるで戦車。

戦車も、あの巨体からはイメージできないスピードで走行できますから、一見して足の遅そうなものがあり得ないスピードで迫ってきたら、けっこうな恐怖を感じますね。

人間なんてひとたまりもありません。

 

サファリドライブでバッファローの群れに遭遇すると、車内には緊張感が走るほどです。

百獣の王ライオンでさえ、大きくなったアフリカスイギュウを獲物にするのは難しいのです。

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アフリカスイギュウの天敵は? 捕食者はいる?

成長したアフリカスイギュウの唯一の天敵は、ナイルワニとされます。

ナイルワニは成長すると5mを超える個体もいますから、鋭い歯でがっちりホールドされ水中に引きずり込まれると、アフリカスイギュウでも反撃できないのでしょうね。

アフリカスイギュウの巨体も、ナイルワニの「デスロール」で肉を引き千切れるのでしょうか。

気になりますね。

 

また、体の小さい時期や、単独行動している時には、ライオン・チーター・ヒョウ・ハイエナといった肉食獣の獲物になります。

 

まとめ

アフリカスイギュウは気性が荒く、現地では毎年200人以上もの死者が出ています。

 

アフリカスイギュウは危険な動物ですが、同時に現地では「美味しい肉」の代表にもなっています。

猛獣だろうが野獣だろうが殺人マシーンだろうが、やっぱり牛ですからね。

スープにすると美味しいダシも出ます。

アフリカを旅行すると普通に食べることができるので、機会があればぜひ一度ご賞味あれ。

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