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ミツユビハコガメは毒亀?生態や毒性について

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ミツユビハコガメはカメの中でも珍種で、毒を持っています。

のんびりと穏やかな印象しかないカメに毒があるとは驚きですが、いったいあの体のどこに毒があるのか気になりますね。

今回は、ミツユビハコガメの生態や毒性についてまとめました。

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ミツユビハコガメとは

ミツユビハコガメは、ヌマガメ科アメリカハコガメ属に属するカロリナハコガメという種の亜種となります。

カロリナハコガメは基亜種のフロリダハコガメの他に、トウブハコガメ・ガルフコーストハコガメ・メキシコハコガメ・ユカタンハコガメ、そしてミツユビハコガメの5つの亜種が存在しています。

 

カロリナハコガメの学名は「Terrapene carolina」、英名は「Common box turtle」、和名は「カロリナハコガメ」です。

さらにミツユビハコガメの学名は「T. c. triunguis」、和名は「ミツユビハコガメ」で、学名の由来は後ろ足に3つの爪があるからで、和名の由来は後ろ足の指が3本しかない個体が多いからとされます。

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分布域、どんな場所に生息している?

ミツユビハコガメの分布域は、アメリカ合衆国の東部中央付近です。

東部から順に、カンザス州東部・オクラホマ州東部・テキサス州東部・ミズーリ州・アーカンソー州・ルイジアナ州北部・イリノイ州南部・ミシシッピ州・インディアナ州南部・ケンタッキー州西部・テネシー州西部・アラバマ州・ジョージア州南西部です。

 

生息域は、開けた広葉樹林・開けた低木地帯・湿地帯の草原・牧草地などで、適応する水質は淡水になります。

 

体の特徴

ミツユビハコガメの最大甲長は16.5㎝で、カロリナハコガメの中では小柄な亜種です。

甲羅はドームのように丸く、甲高は甲長の42%以上となります。

甲長とは、カメのサイズを現す時に使われ、甲羅の首の部分から、お尻の末端までの甲羅の長さです。

測る時にはドーム状に湾曲している甲羅に沿ってメジャーを当てるのではなく、床などにおいて、直線距離を計ります。

 

このカメを水平な場所に置いたとき、甲羅の下の部分と地面の角度は50度以上となるので、かなり大きく盛り上がっているのがわかります。

こんなに盛り上がっていて、甲羅の中に何が入っているのか気になりますね。

逆に、甲羅自体では、キールと呼ばれるデコボコの盛り上がりは目立たないほど控えめです。

 

甲羅の色は薄い茶色から暗い茶色です。

カメの甲羅は六角形や五角形といった様々な形の椎甲板や肋甲板などに覆われていますが、ミツユビハコガメはこの椎甲板や肋甲板のつなぎ目(シーム)がこげ茶色をしているのが特徴です。

腹甲は黄色から黄土色で、頭や手足は黒やこげ茶色で、黄色やオレンジ色の模様が入ります。

オレンジ色の発色が強いと、有毒動物特有の派手さを連想させますよね。

というか、頭も手足も、毒キノコに見えますね…。

 

成長したオスのなかには、頭部が赤くなる個体もいます。

また、オスは目(虹彩)が赤いので、メスと見分けがすぐにできます。

目が赤いなんて、カッコいいですよね。

 

オスの方がメスに比べると、頭が大きく、後ろ足の爪は太くて大きくなるのが特徴です。

後ろ足の指が3本の個体が多いのですが、4本持って生まれてくる個体もいます。

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生態

ミツユビハコガメの食性は雑食です。

餌となる植物は、キノコ・植物の茎や葉・花・果物・種などです。

餌となる動物は、ナメクジ・カタツムリ・ミミズ・クモ・陸棲の貝・両生類・魚類・爬虫類・小型の哺乳類・動物の死骸などです。

カメは動きが遅いので植物しか食べていないと思いきや、意外にもなんでも食べてしまうのですね。

 

昼行性なので明るい間に活動しますが、夏季は気温が上がるため、雨が降った後や早朝や夕暮れ時の気温が下がった時に活動します。

あまりに気温が上がると、水の中に避難します。

逆に、乾燥している時期には、落ち葉や倒木の下・他の動物が使わなくなった巣穴・泥の中などに潜って休眠します。

 

カロリナハコガメはアメリカからメキシコにかけて生息していますが、アメリカ北部にいる個体は冬季には冬眠を、メキシコにいる個体は乾季に休眠します。

ミツユビハコガメの生息地は中間ぐらいにあります。

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繁殖の方法

ミツユビハコガメは、オスは生後5~6年で、メスは生後7~8年で繁殖が可能になります。

繁殖期は春になりますが、冬以外はいつでも交尾が可能です。

繁殖になると、オスはメスに体当たりして交尾を迫るらしいです。

情熱的というか、ちょっと迷惑な気もしますが。

 

メスの体内に蓄えられた精子はメスの体内に貯蔵されるため、次の繁殖期にオスと巡り合えなくても、卵を産むことができます。

なかには、最後の交尾から4年後に卵を産んだメスもいました。

 

メスは産卵期の5~7月ごろになると、産卵のため、地面に深さ7.5~10㎝の穴を掘り、その中に1~11個の卵を産み落とします。

産卵は12~38日ていどの間隔をあけて年に2~3回行われますが、ときに5~6回産卵することもあります。

そしてほとんどのメスは翌年は産卵しないとされます。

 

卵は楕円形で、タテ2.5~4㎝・ヨコ1.7~2.5㎝ほどのサイズです。

卵は50~110日、平均して73日ほどでふ化して地上に出てきますが、ふ化した後、地中で冬を越してから出てくる個体もいます。

ふ化直後の赤ちゃんは、甲長が2.7~3.6㎝ほどです。

 

ミツユビハコガメの寿命は、25~35年とされます。

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ミツユビハコガメは毒亀?

ミツユビハコガメはいわゆる「毒亀」ではありません。

自分自身で毒を作り出すわけではなく、毒キノコを食べているために、その毒が体内に蓄積しただけです。

ミツユビハコガメはキノコの毒に対して抗体を持っているので、毒が効かないのですね。

ただ、体内のおける毒の蓄積の仕方が、肝臓と卵巣に毒を持つ食用フグ(トラフグ)とは異なり、ミツユビハコガメは全身の肉の部分に毒が蓄積されます。

ミツユビハコガメ

ではなぜ毒を体内に貯めこむのかと言えば、やはり天敵に襲われないためでしょう。

このカメを食べた天敵は毒によって死んでしまうからです。

 

ちなみに、ウミガメの仲間のタイマイというカメも、餌の影響で肉の部分に毒を貯めこんでいます。

このカメを食べて死んでしまった人もいるくらいの毒です。

 

まとめ

ミツユビハコガメは餌由来の毒を持っていますが、食用にしなければ問題ないため、ペットとして飼育することが可能です。

もちろん、毒があるからと言って性格が狂暴なんてことはありません。

むしろ頭が良いことで知られていますね。

ミツユビハコガメは日本でもペットとして人気のカメなんです。

ただ、アメリカではワシントン条約により輸出が禁止されているため、現在出回っている個体はヨーロッパや日本で繁殖された個体になります。

長生きしてくれるカメなので、ずっと一緒にいられますね。

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