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セントバーナードの性格や特徴、危険性と事件について

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セントバーナードといえばスイス原産の犬で、アニメ「アルプスの少女ハイジ」に出てくるヨーゼフが有名ですね。

昔から日本人には馴染みがある犬種ですが、大型犬のさらに上をいく「超大型犬」であるため、飼育には注意が必要となります。

現に、危険犬種と指定されている自治体もあります。

はたして、セントバーナードは危険な犬なのでしょうか?

今回の記事では、セントバーナードの性格や特徴、危険性と事故についてまとめました。

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セントバーナードのルーツ

セントバーナード

セントバーナードの起源は古く、2世紀ごろの古代ローマ帝国軍用犬「モロシアン犬(モロシア犬)」とされます。

この「モロシアン犬」がアルプスに連れてこられ、長い年月をかけてセントバーナードの原型となっていき(※)、そして17世紀、セントバーナードの原型であった犬種はさらに品種改良されることとなりました。

※アルペンマスティフとされますが、今では絶滅しています。この名前はセントバーナードの別名として今も残っています。

 

改良のきっかけになったのが、アルプスの雪山での多数の遭難者の存在です。

アルプスのグランサンベルナール峠は昔から交通の要として利用されていましたが、冬になると20mを超える積雪と気温-30℃という想像を絶する過酷な峠越えとなったのです。

そんな中、多数の遭難者を救助していたのがアルプスの山中にあった「聖ベルナール僧院」でした。

その「聖ベルナール僧院」に、この犬なら雪山遭難救助に役に立つであろうと、それまで番犬として活躍していたセントバーナードの原型となった犬種が贈られます。

そこで飼われ、改良された犬こそが、後にセントバーナードと呼ばれることになったのです。

 

セントバーナード

実は当時まだセントバーナードの名前はなく、「ホスピスドッグ」などと呼ばれていました。

19世紀後半になってからセントバーナードの名前が広まったとされます。

古いルーツがあるのに、名前が決まったのは割と最近なんですね。

 

この犬たちは17世紀から20世紀まで、じつに3世紀もの長きにわたり、2000人以上の遭難者を救助してきました。

セントバーナードの写真やイラストを見ると、首に小さな樽がぶら下がっていますね。

この樽の中にはラム酒が入っていて、雪山で遭難した人がそのラム酒を飲んで体を温めたのです。

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身体の特徴

セントバーナードの体高はオスで70~90㎝・メスで65~80㎝、体重は50㎏以上で、まれに100㎏以上になることもあります。

体高・体重ともに全犬種の中でも最大級となり、分類はもちろん「超大型犬」で、記録に残っている中でも最大のセントバーナードは体高99㎝・体重138㎏とされます。

 

たれ耳・たれ目で、短いマズルと大きな口が特徴的な顔つきですね。

 

被毛のタイプは2種類で、短毛で硬い毛が密集している「スムースタイプ」と、ストレートあるいは緩やかなウェーブの長毛「ロングタイプ」です。

いずれもダブルコートになります。

 

被毛の色のタイプも2種類で、「白いベースに赤」「赤いベースに白」となります。

赤とは犬に対してよく使われる表現で、赤みを帯びた茶色のことです。

 

深い雪の中をものともせずに進んでいくガッシリとした筋肉質な体をしています。

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性格と性質

セントバーナードは「超大型犬」ですが、性格は、穏やか、のんびり屋さん、物静か、温厚とされます。

 

また、雪山で遭難する人を見つけると側に寄り添って体を温めることを長年やってきただけあって、辛抱強い・我慢強い・忍耐強い性格でもあります。

セントバーナード

ただし、飼い主の命令がなくても、自分で判断して行動できる知能の高さがあるので、それゆえにマイペースを通り越してガンコで融通が利かないというちょっと困った一面も持っています。

 

総じて優しくて飼いやすいと言えます。

とはいえ、狭い住宅事情を抱え、なおかつ高温多湿の日本では、セントバーナードのような暑さに弱い大きい犬は簡単には飼えませんね。

クーラーの電気代も馬鹿にはなりません。

 

また、次の項目で説明しますが、セントバーナードは簡単には飼えない犬種で、自治体によっては「特定危険犬種」に指定されています。

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特定危険犬種とは?

特定危険犬種とは、

・人や他の動物に危害を加える危険性があるため、法律や条例によりペットとして飼うことが禁止、または飼い方が制限されている犬種

のことです。

 

セントバーナードは「超大型犬」に分類されることと、しつけができない場合自分勝手に行動してしまうため、茨城県では「特定危険犬種」に指定されています。

したがって、茨城県でセントバーナードを飼うには、玄関などに特定犬と書かれたシールを張り、なおかつオリの中で飼わなければいけないのです。

 

セントバーナードによる事件

セントバーナード

セントバーナードは危険な犬種なのでしょうか。

日本で起きたセントバーナードの事件を紹介しますね。

 

2014年7月26日、山梨県にある「山梨県立フラワーセンター ハイジの村」で、スタッフに連れられて散歩をしていたセントバーナードが、女性と女性の飼い犬に噛みついてしまいました。

 

2014年8月3日、同施設でまたしても事件が起きます。愛犬の散歩をしていた男性が噛みつかれてしまいました。

 

セントバーナードが噛みついた理由は、散歩不足によるストレスが原因と思われますが、こうもたて続けに事件が起きると、このセントバーナードが起こした事故というより、施設側が起こした事件と言っても過言ではありませんね。

そもそも1回目の事件が起きたときに、施設側は大いに反省して、セントバーナードの飼育環境を改善するべきだったのに、なにも対策がされなかったと思われます。

仮に何か事件後に対策をしていたとしても、2回目の事件が直後に起きてしまっては、すべて言い訳にしかなりませんよね。

 

まとめ

セントバーナードは自分で考えて行動する(雪山で遭難した人を自分で探して自分で救助する)ことができるように品種改良された犬種です。

この性質をきちんと理解して飼育しないと、人間側もセントバーナード側も不幸になってしまいますね。

 

私個人としては、セントバーナード自体が危険な性質を持った犬だとは思いません。

ただ、大きな体と力を持った犬ではあるので、飼い主のしっかりした躾と飼い方が求められる犬ですね。

日本人はブームに乗るのが好きな国民ですが、ペットだけはブームで飼わないでほしいと思います。

 

茨城県は犬や猫の殺処分の数が日本で一番多い県ですが、超大型犬を「特定危険犬種」に指定して飼い難くしているという点では、無責任な飼い主を減らすという効果が期待できていると思います。

今どき軽い気持ちで、オリに入れてまで犬を飼いたい人は少ないでしょうからね。

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