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危険なイヌ科動物

コヨーテの生態や危険性について、もし出会ったら?

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コヨーテは肉食で、都市の周辺に現れることも多い動物です。

そのため、人間が襲われることもよくあり、とても危険性が高いことで知られています。

生息地域では、街で普通に暮らしていても出くわす可能性があるので、十分な警戒が必要な動物なのです。

今回は、コヨーテの生態や危険性についてご紹介させていただきます。

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コヨーテの生態

コヨーテ

コヨーテは、食肉目イヌ科イヌ族に属する、オオカミのような外見をもつ動物です。

 

コヨーテの生息地は、極地を除いた北アメリカや、中央アメリカのパナマ西部など広範囲です。

主に森林や茂み、開けた草原で生活していますが、他にも砂丘やタイガ、湿地帯など、さまざまな環境に適応することができます。

エサがあるならどこへでも移動し、時には農耕地や都市周辺など、人間が住む地域に出てくることもあります。

 

体長は約75~100cm、体重は約8~20kgと小柄で、オオカミよりもコリー犬に似ていると言われることもあります。

体色は淡い黄褐色で、その中に白い毛が混ざっています。

他にも、灰色や黒っぽい個体もよくみられます。

鼻面は細長く、キツネにもオオカミにも例えられますが、オオカミと比べると前頭部が低くなっています。

他にも、オオカミは尻尾を上げて歩きますが、コヨーテは基本的に下げているという違いがあります。

 

また、コヨーテは遠吠えをすることでも有名です。

コヨーテが吠えるのは主に夜と明け方で、数頭が集まり、その中の一匹が吠えると、他のコヨーテも次々に吠え始めます。

この遠吠えはコーラスのようになり、約1~2分続きます。

実際に対面するのは遠慮したいですが、声だけなら聞いてみたいですね。

コヨーテ

コヨーテの天敵は、オオカミ、ピューマ、イヌワシなどです。

最近では、天敵であるオオカミが減っているために、コヨーテの生息地が少しずつ広がっているそうす。

 

コヨーテの食性

コヨーテは肉食性が強く、ネズミやウサギ、プレーリードッグなどの小動物を主に食べています。

しかし、基本的にはなんでも食べるというのがコヨーテの特徴であり、その他にもさまざまなものがエサになります。

魚や鳥、虫を食べることもあれば、果実や野菜を食べることもあります。

都市部に出て来た時は、人間の残飯も漁っているのです。

 

なんでも食べることで、どんな環境にも適応することができるのですね。

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トリックスター!?コヨーテの狩り

コヨーテは、単独かペアで行動することが多く、あまり群れはつくりません。

しかし、競合するオオカミがいない地域では、小規模な群れを形成することもあり、シカやポニーなどの大きな動物を複数で仕留めます。

また、走るのがとても速く、時速65kmという猛スピードで獲物を追跡します。

それに加えて、鋭い嗅覚スタミナもあるので、追いかけられた獲物はまず助かりません。

 

そして、コヨーテは非常に賢い動物として知られています。

例えば、複数で獲物を狩る時は、仲間で協力してまるでリレーのような動きで獲物を追い詰めます。

また、街中に現れた時は、コヨーテのメスが犬を人気のない場所まで誘導し、そこで待ち構えていたオスが集団で犬に襲い掛かったという例もあります。

コヨーテは、こうした狡猾さから、北アメリカのインディアンたちの間では、「トリックッスター」と呼ばれているのです。

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コヨーテの危険性

コヨーテはオオカミの減少に伴ってその生息域が広がっており、街中に現れることも増えています。

特に、カリフォルニア州のロサンゼルスは、最もコヨーテの出没が多いとされており、遭遇する危険が高い街と言えるのです。

カリフォルニアでは、30年間で150件以上ものコヨーテによる事故が起きていて被害の多くは子供だそうです。

しかし最近では、子供だけでなく、大人への被害も増えています。

 

先述したように、コヨーテは足が速くスタミナもあるので、人間はすぐに追いつかれてしまいます。

また、顎の力も犬とは比べ物にならないほど強いので、喉を狙われたりしたら命はないでしょう。

 

コヨーテによる被害例

コヨーテ

こうしたコヨーテによる襲撃事件は、都市部で起こることも多いため、有名人も巻き込まれています。

 

俳優のシルベスター・スタローンさんや、歌手のオジー・オズボーンさんは、飼い犬をコヨーテに食べられてしまいました。

また2009年には、カナダのシンガーソングライター、テイラー・ミッチェルさんは、ハイキング中にコヨーテに襲われ命を落としています。

 

このような被害を防ぐには、コヨーテが寄ってこないように注意する必要があります。

コヨーテは残飯につられて来ることもあるので、外のゴミ箱のフタはきちんと閉めておきましょう。

また、外にペットフードを置いたり、愛犬をひとりで遊ばせたりするのも危険です。

 

コヨーテの被害が多い地域では、見かけてもエサをあげるのは厳禁とされています。

餌づけすると人間に慣れてしまい、次第に周辺の住民を襲うようになるからです。

 

コヨーテが出没する住宅街では、そうした注意書きをした看板が立てられ、住民に注意を呼びかけているのです。

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もしコヨーテに出会ったら?

日本においてはありえないことですが、もし北アメリカに旅行でも行ってコヨーテに出会ってしまったらどうすればいいのでしょう。

現地にて言われていることを、ご紹介しておきます。

 

・慌てて、背中を見せ走って逃げない

・正面からコヨーテに目線を合わせ、目を外さずにゆっくり後ずさりする

・コヨーテが近寄ってきても、決して弱気なところを見せない

・襲ってきそうなら、石を投げたり、大声を出して威嚇する

 

まとめ

コヨーテは、北アメリカに生息するイヌ科の肉食動物です。

生息範囲が広く、市街地にも現れることがあります。

トリックスターと呼ばれるほど狡猾で狩りが上手く、家畜だけではなくペットの犬猫や人間までもが襲われる事故も起きています。

一見すると犬やキツネのように見えることもありますが、その外見に油断してはいけないということですね。

観光に行った時なども、十分に注意したい動物です。

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