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ハララカ(ジャララカ)の生態や毒性について

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アマゾンのジャングルは蛇の宝庫と呼ばれますね。

数いるアマゾンの毒ヘビの中に、ハララカという蛇がいます。

ハララカは南米で人間のかまれる被害が多い毒蛇です。

ハララカアメリカハブや、ジャララカとも呼ばれます。

今回は、ハララカの詳しい生態や毒性についての情報をまとめました。

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ハララカとは?

ハララカ

出典:wikimedia

ハララカは、クサリヘビ科ヤジリハブ属に分類される大型の毒蛇です。

 

ハララカの分布域は、ブラジル南部~パラグアイ北東部~アルゼンチン北部です。

海抜1000mまでの熱帯雨林や農耕地、亜熱帯高原の山林などの地表部分で生息しています。

体の小さい幼蛇は、捕食者から身を隠すために木の上で生活しています。

 

夜行性であり、日中は葉や木の下に隠れて休んでいますが、幼蛇は木の上にいます。

暖かい時期や雨季には活発になりますが、気温が下がると活動量も低下します。

 

ハララカの寿命については正確な情報がなく、捕獲されてから5~6年は生きることが知られている程度です。

 

ハララカは強い毒を持つ蛇なので、天敵はあまりいませんが、自分より大きな哺乳類や、仲間の蛇、猛禽類などが捕食者となります。

また、ハララカの毒は高血圧や心不全の薬のベースになるため、毒を目当てに捕まえようとする人間も天敵になります。

猛毒蛇だからと言って、安心はできないのですね。

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ハララカの体の特徴

ハララカはスレンダーな体形の蛇で、体長は1~1.5mほど、最大では1.6mのサイズが報告されています。

産まれたばかりの仔蛇は、24~27㎝ほどです。

 

体色は、褐色・黄色・オリーブグリーンなどで個体差が大きく、地色よりも明るい三角形の模様が見えます。

この模様は幼蛇の時はハッキリ見えますが、成長するにつれて不鮮明になります。

幼蛇はシッポの先端が白っぽくなっています。

 

何を食べている?

ハララカ

出典:flickr

ハララカは動物食で、主にげっ歯類を食べますが、他にも小型の哺乳類・小型の鳥類・カエル・爬虫類・昆虫などを食べます。

夜行性なので、狩りは夜に行います。

 

幼蛇は、先端が白っぽいシッポをクネクネと動かしてあたかも幼虫のように見せかけ、近づいてきた小さいカエル・ヒキガエル・トカゲなどを捕まえて食べてしまいます。

釣りの要領ですね。

おとなになると、目と鼻の間にある熱を感知するピット器官を使って獲物を狩ります。

小さい獲物はすぐに丸のみにして食べますが、大きい獲物は毒が回り動かなくなるのを待ってからゆっくりと食べます。

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ハララカの出産

ハララカはオスもメスも生後2年で繁殖が可能になります。

繁殖期は4~5月で、メスの妊娠期間は240~300日です。

ただし、メスは卵黄を作るのに十分な栄養を必要とするため、繁殖は2年に1回しか行いません。

また、メスは体内で精子を保存することが可能で、受精を遅らせることができます。

 

ハララカの出産は珍しい卵胎生で、卵を産まずメスのお腹の中で卵をふ化させてから幼蛇を出産します。

雨季の初めに、1度に20匹ほど産みますが、記録では34匹も産まれたことがあります。

仔蛇は産まれながらに毒を持ち、すぐにひとりで狩りができます。

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ハララカの毒性とは?

ハララカの毒は主に出血毒で、強い毒性があります。

アナフィラキシーショックなどで命を落とすことはありますが、死亡率は低めです。

軽い症状では、点状出血水疱あざなどが見られます。

しかし、重い症状では、壊死歯茎の出血鼻血結膜下出血低血圧などが見られ重症例もあります。

 

また、毒量が多いため、がっちり嚙まれてしまうと後遺症に苦しむこともあります。

例え牙がかすった程度でも、噛まれたらすぐに病院へと急ぐべきですね。

 

まとめ

ハララカは、南アメリカ大陸のジャングルに主に生息している大型の毒ヘビです。

その毒性は強い出血毒であり、毒量が多いため後遺症に苦しむことも多い危険な蛇です。

夜行性ですが、餌を狩るため人間の生活している農耕地にも生息しているので、噛まれる被害報告の多い蛇となっています。

ケイマーダ島という無人島には、大陸のハララカの5倍もの毒性を持つハララカがいるそうです。

 

また、ハララカの毒は高血圧や心不全の薬のベースになるそうです。

危険な毒蛇ではありますが、人間にとってはとても役立つ毒でもあるのですね。

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