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世界三大奇虫!サソリモドキ(ビネガロン)の生態や危険性について

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皆さんは“サソリモドキ”という生物をご存知でしょうか?

見た目がサソリに似ていることからついた名ですが、このサソリモドキはサソリ以上に奇妙な姿をしていることからヒヨケムシ、ウデムシとともに世界三大奇虫に選ばれています。

そして、このサソリモドキは日本にも生息しており、生息地で探せば見ることもできるのです。

今回は、このサソリモドキの生態や毒性についてみていきたいと思います。

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サソリモドキ(ビネガロン)とは

サソリモドキ

出典:wikimedia

サソリモドキは、クモ綱サソリモドキ目サソリモドキ科に属するクモの仲間です。

後に詳しくご説明しますが、彼らは尾から酢のような臭いがする分泌物を出すため、英名では“ビネガロン”と呼びます。

 

体の特徴

体長は種にもよりますが、およそ25mm~85mmと中型の節足動物で、体色は全身黒褐色をしています。

体は頭胸部、腹部、鞭部からなり、頭胸部と腹部は偏平で縦長な形になっています。

 

頭胸部にはサソリを思わせる触肢と呼ばれる大きなハサミが二つ付いており、これは獲物を捕らえるときや巣穴を掘る時に役立ちます。

また、頭胸部には左右4対合計8本の脚もあります。

脚については一番上の細い1対は触角のような感覚器の役割を果たし、その他3対は歩行に使われます。

 

鞭部にはサソリと異なり細長いムチ状の尾があります。

ムチ状の尾には毒は含まれていませんが、付け根に肛門腺があり、そこから酢のような分泌物を噴射します。

この特徴的な尾から、海外ではwhip scorpion(ムチサソリ)と呼ばれることもあるようです。

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生息域、日本にもいる?

世界におけるサソリモドキの生息地はヨーロッパ、オーストラリア以外の熱帯、亜熱帯地域で、特に東南アジアに多く生息しています。

日本では八丈島、九州南部や沖縄で見ることができます。

 

サソリモドキは世界には80種類近い種がいると言われていますが、日本に生息しているのはタイワンサソリモドキとアマミサソリモドキの2種です。

タイワンサソリモドキは石垣島などの八重山諸島、アマミサソリモドキは奄美大島に生息しています。

八丈島に生息しているのはアマミサソリモドキで、奄美大島から移入分布したものです。

アマミサソリモドキ

アマミサソリモドキ  出典:opencage.info

 

生態

さて、サソリモドキは夜行性で、薄暗く湿った場所を好むため昼間は倒木や石の下、巣穴に潜んでいます。

農地周辺や山道などにある石をひっくり返すと比較的容易に見つけることができます。

 

サソリモドキには共食いの習性があるので、基本的には単独で生活しているようです。

食性は肉食で、コオロギやゴキブリといった昆虫類、ミミズ、ナメクジなどを食します。

大型種になると、ネズミなどの小型脊椎動物も捕食することが確認されています。

サソリモドキ

出典:wikimedia

 

繁殖方法については、オスがメスに精包を渡すことによって交接が行われ、メスは30個前後の卵を産みます。

孵化するまではメスが絶食して卵を守り、孵化後も幼体はメスの背中にくっついてしばらく過ごします。

その後メスから離れた幼体は脱皮を繰り返しながら2~3年かけて成体となります。

なお、サソリモドキの寿命は2~5年と言われています。

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サソリモドキの危険性

毒を持たないサソリモドキ、一見なんの危険もないように思いますが、前述したとおり、彼らは尾の根元から酢のような臭いがする分泌物を噴射します。

これはもちろん、外敵から身を守る際に噴射されるものです。

 

この分泌物は酢酸・カプリル酸の混合物から成り、成分の約80%は酢酸であるため非常に強い酸性です。

この分泌物がもし人間の皮膚に付着した場合、強い刺激があり火傷のような炎症を起こします。

万が一目に入った場合は角膜炎などの症状が起きてしまう危険性があります。

 

ですが、攻撃的な種ではないため、何もしなければまず襲ってくることはありません。

しかし、むやみに触るなどの危害を加えられた場合は、すかさず尾の付け根にある肛門腺から刺激臭のある分泌物を噴射するのです。

 

もし分泌物が皮膚に付着してしまった場合は、できるだけ早く石鹸で洗い流しましょう。

もし目に入ってしまった場合は、念のため眼科を受診すると良いでしょう。

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ペットで飼える?

九州以南に行けば比較的容易に見ることができるサソリモドキ。

世界三大奇虫に選ばれていることもあり、一度は見てみたいという方もいらっしゃることでしょう。

サソリモドキはその珍しさから、ペットとして飼育する方も多いようです。

適切な環境を整えれば、水槽やプラケース内で比較的簡単に飼育することができるようです。

 

ペットショップでは数千円で売られている場合もありますが、生息地に行って直接捕獲して飼育することもできます。

もし飼う際は、共食いの習性があるため、絶対に単独で飼育するようにしましょう。

乾燥に弱い種であるため、適度に霧吹きをかけることも大切なようです。

 

酢酸の刺激臭にさえ気をつければ飼育を楽しめると思いますが、何より大切なのは飼育途中で決して放棄しないことです。

日本では生息地域が限られている種であるため、生息地域に逃がすならまだしも、全くいるはずのない地域に逃がしてしまっては生態系を崩してしまう恐れがあります。

サソリモドキを飼育する際は、必ず最後まで責任を持ってお世話するようにしましょう。

 

まとめ

サソリモドキ(ビネガロン)は、世界三大奇虫の一つとされている中型の節足動物です。

日本では、八丈島と九州南部~沖縄に生息しています。

サソリのような毒はありませんが、尾の付け根から酢のような臭いがする分泌物を噴射します。

この分泌物が人間の皮膚に付着した場合、火傷のような炎症を起こしますので、見つけてもむやみに触りに行かないように気を付けましょう。

 

サソリモドキは、ペットショップなどでも販売されているため、ペットとして飼うこともできるそうです。

飼ってみるのもいいですが、最後まで責任を持って飼うようにしましょうね。

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