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危険なクモ

クロゴケグモの生態と毒性、咬まれた時の症状と治療について

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他国からやってきた外来種のクモ。

近年はセアカゴケグモが話題となり、繁殖力も強く今ではほぼ日本全国に生息する状態になっています。

しかし、毒を持つ外来種のクモはセアカゴケグモだけではありません。

同じヒメグモ科に分類されるクロゴケグモもまた、強毒を持つクモとして危険視されているのです。

今回は、このクロゴケグモの生態や毒性と症状、日本における生息状況等についてみていきましょう。

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クロゴケグモとは、日本にもいる?

クロゴケグモ

出典:wikipedia

クロゴケグモは、セアカゴケグモと同じヒメグモ科ゴケグモ属に属するクモの一種で、英名で“Black Widow(黒い未亡人)”と呼ばれています。

原産地は北アメリカ大陸南東部です。

 

クロゴケグモの繁殖期は春なのですが、交尾の後にメスがオスを食べてしまうことがあります。

英名の“Black Widow”とは、そういった行動から名づけられたと言われています。

 

クロゴケグモの生息地は南北アメリカ大陸で、主にアメリカやカナダ南部、中央アメリカに分布しています。

日本では2015年6月3日現在で滋賀県と山口県で発見されていますが、定着は確認されていません。

日本への侵入経路は航空機の荷物に紛れ込んでいたためと考えられています。

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体の特徴

体長は基本的にメスのほうがオスよりも大きく、メスが10~28mmであるのに対しオスは5~8mm程度しかありません。

メスは黒光りしており、大きく膨らんだ腹部背面下方に砂時計型をした赤色の模様がついています。

セアカゴケグモのメスも似たような配色をしていますが、セアカゴケグモの場合、赤色の模様がひし型が二つ縦に並んだようになっているため、この赤色の模様で判別することができます。

クロゴケグモ       セアカゴケグモ

クロゴケグモのメス 出典:wikimedia     セアカゴケグモのメス 出典:opencage.info

 

一方、クロゴケグモのオスは黒色で、腹部背面を縦に赤色や白色の線が入り、またその線から両端に向かって赤色や白色の横線が入っています。

因みに、幼体は白色か灰色で、腹部背面に白い線が入り黄色い斑点が並んでいます。

成体になるにつれて徐々に黒色に変わっていきますが、成体のオスはどちらかと言えば幼体に近い姿をしています。

クロゴケグモのオス

クロゴケグモのオス  出典:wikimedia

クロゴケグモはどんな場所にいる?

クロゴケグモは温暖な気候を好み、日当たりの良い場所の物陰など暗くて涼しい場所に潜んでいます。

具体的に、屋外では、

・自動販売機の下、フェンスの隙間、ベンチや公園遊具の裏、排水溝

などです。

また、クロゴケグモは屋内に侵入することも多いので、

・クローゼットの中、ゴミ箱付近、机や椅子の下、トイレ、地下倉庫

なども要注意です。

クロゴケグモの巣は大きく、不規則な網を張ります。

餌は昆虫などの節足動物で、ハエや蚊、ヤスデ、ムカデ、バッタ、多種のクモなどを食します。

獲物が巣の網にかかると後ろ足を使って獲物を糸で包み込み、身動きが取れなくなった段階で噛みついて毒を注入します。

獲物が動かなくなったら、きょう角を突き刺して消化液を流し込み液体にして吸い上げるのです。

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クロゴケグモの毒性と症状

さて、それではクロゴケグモの毒はどの程度の強さがあるのでしょうか。

 

クロゴケグモの毒は非常に強い神経毒で、α-ラトロトキシンを主としたさまざまな成分からなります。

α-ラトロトキシンはセアカゴケグモも保有しており、ガラガラヘビの十数倍もの強さがあると言われています。

 

この毒は哺乳類に対して活性を示し、人間が咬まれると全身に強い痛みを生じ、筋肉の痙攣、吐き気、発熱、掻痒感、血圧上昇、呼吸困難といった症状があらわれます。

症状は数日もすればほとんどが治まりますが、重症化した場合は筋肉麻痺が起きて治るまでに長期間かかるようです。

 

ただ、一度に注入される毒量は微量であるため、死亡率は1%未満で人間が死に至るケースはほとんどないと言われています。

とはいえ、海外では死亡例もあるので注意は必要です。

特に幼児や老人などが重症化することが多いようです。

 

被害報告は、クロゴケグモが多く生息するアメリカ南部から中央アメリカにかけてが多く、北アメリカにおけるクモ咬傷被害の半数がクロゴケグモによるものだそうです。

 

咬まれた時の対処法

クロゴケグモ

出典:wikimedia

もしクロゴケグモに咬まれたら、早急に医療機関を受診する必要があります。

 

応急処置としては、

1、まず患部を水で洗って毒を流したのち保冷剤を当てましょう。

患部を冷やすことにより腫れを防ぎ毒の回りを遅くさせることができます。

また、ポイズンリムーバーという毒を絞り出す道具があるので、念のため常備しておくのも良いでしょう。

 

 

2、体はできるだけ動かさず、可能であれば患部を高い位置に上げましょう。

 

3、出血があったとしても止血帯はせず、なるべく早めに病院へ行き医師の指示を仰いでください。

 

クロゴケグモの毒に対する血清はありますので、すみやかに処置をすれば健康な大人であればまず命を落とすことはありません。

咬まれても慌てずに落ち着いて行動しましょう。

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もし見つけたらどうすればいい?

クロゴケグモは、前述したように日本では滋賀県と山口県で生息が確認されています。

山口県にある米軍岩国基地で発見されたのが始まりで、基地内での繁殖が問題となりその後基地外でも何度か発見されている状態です。

今のところ2県以外での生息は確認されていませんが、クロゴケグモのメスはたくさんの卵を産むため、何がきっかけで広がっていくか分かりません。

 

もし、お住まいの地域でクロゴケグモを発見した場合は、すぐに駆除する必要があります。

駆除方法としては、

・熱湯をかける

・靴で踏みつぶす

・ピレスロイド系殺虫剤を噴霧する

などが良いでしょう。

 

決して素手では触らず、咬まれないように注意しながら駆除してください。

そして、駆除が済んだら発見した旨を行政機関に連絡しましょう。

 

クロゴケグモが咬んでくるのは自己防衛のためです。

もしすぐに駆除できない状態でも、下手に手を出さなければ咬まれることはまずありません。

見つけても不用意に近づかないことが大切です。

 

まとめ

クロゴケグモとは、北アメリカ原産の毒グモです。

毒性は強いのですが一度に注入される毒量が少ないため死亡率は1%未満と言われています。

ですが、万が一噛まれるようなことがあれば迷わず病院を受診しましょう。

 

近年日本でも問題となっている外来種のクモ問題。

ほとんどのゴケグモ属は毒を持っているため、セアカゴケグモやクロゴケグモ以外の種も日本に侵入してきたら大変です。

しかし、ヒアリの件でも分かるように、海外からの荷物に紛れ込んでくる可能性は非常に高いのです。

外来種が日本に侵入するのはもはや防ぐことはできないでしょう。

 

毒を持つ外来種から身を守るためには、これらの生物に対する知識をつけて被害を未然に防ぐしかありません。

どのようなクモでところに生息するのか、咬まれた場合の応急処置等をしっかりと頭に入れていくとよいでしょう。

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