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危険なハチ

アフリカナイズドミツバチ(キラービー)の生態や危険性について

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夏はハチが活発になる時期。

ブンブン飛び回るハチを見かけたら、刺されないようにと思わず逃げてしまいますよね。

とはいえ、特にミツバチなどは基本的にこちらから危害を加えない限り、襲ってくることはまずありません。

ミツバチは体が小さく花の蜜を吸うことなどから、ハチとはいえ愛らしいイメージを持たれることもあります。

 

しかし、アメリカには非常に攻撃性が強く厄介なミツバチが存在します。

その名もアフリカナイズドミツバチ。

名前からは全く見当がつきませんが、アフリカナイズドミツバチとは、一体どのようなハチなのでしょうか。

今回は、アフリカナイズドミツバチ(キラービー)の生態や危険性についてご紹介させていただきます。

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アフリカナイズドミツバチとは

アフリカナイズドミツバチ(キラービー)

出典:flickr

アフリカナイズドミツバチとは、ミツバチ科ミツバチ属のハチで、アフリカミツバチとセイヨウミツバチの交雑種です。

かつて、ブラジルで養蜂に優れた種を作り出すためにアフリカミツバチを輸入した際、誤って女王バチが研究施設から逃げ出し、もともと持ちこまれていたセイヨウミツバチと交雑したことにより偶然生まれました。

これが、1957年のことです。

 

これを機にアフリカナイズドミツバチは繁殖を繰り返して一気に生息域を拡大していき、ブラジルのみならずアルゼンチンやメキシコのほか、それまでミツバチが存在しなかったアメリカの南部にまで進出していったのです。

アフリカナイズドミツバチは非常に凶暴な性格で、頻繁に人間や家畜を襲うことから別名“キラービー”とも呼ばれます。

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アフリカナイズドミツバチの特徴

アフリカナイズドミツバチの体長はセイヨウミツバチよりも小さく、大きい個体でも12mm程度です。

女王バチでも15mm程度と、ハチの中では小さい種と言えるでしょう。

見た目は一般的なミツバチで、“キラービー”という別名が似合わないほどの愛らしさがあります。

アフリカナイズドミツバチ(キラービー)

出典:wikimedia

アフリカナイズドミツバチの特徴を挙げると、まず彼らは群れを作りやすく時として大群になることがあります。

また、不都合なことがあると巣をあっさりと捨て、別の場所に新しい巣を作ります。

季節の変わり目や巣の周りに餌が少なくなるといった理由で、次々と巣の場所を移動するのです。

アフリカナイズドミツバチ(キラービー)の巣

巣  出典:wikipedia

基本的に餌がない環境では長く生きられないため、暖かい地域を好むアフリカナイズドミツバチは寒い地域や乾期のある地域には生息していません。

 

そして最大の特徴としては、アフリカナイズドミツバチは非常に防御本能が強いということです。

巣の周りを広範囲に警戒しており、その領域内に入った外敵を集団で攻撃します。

防御専門の個体が存在するほどで、一度敵を見定めたらしつこくどこまでも追って攻撃をし続けます。

その標的は人間にも向けられ、巣の警戒区域内にうっかり入ってしまったら一気に攻撃を仕掛けられてしまうのです。

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アフリカナイズドミツバチの危険性

それでは、アフリカナイズドミツバチはどれほど危険なのか見ていきましょう。

 

アフリカナイズドミツバチはあくまでもミツバチであるため、保有する毒成分自体はそれほど恐れるものではありません。

毒性でいうと日本にいるスズメバチのほうがよっぽど強いでしょう。

もちろん、アナフィラキシーショックを引き起こす可能性はありますので危険には変わりませんが。

 

なにより恐ろしいのは、アフリカナイズドミツバチの執拗なまでの攻撃です。

攻撃性が強いうえに防衛本能も強いアフリカナイズドミツバチは、前述したように敵と見なした生き物を何時間にもわたって何度も何度も刺し続けます。

逃げても長距離ひたすら追い続けます。

襲われないようにと巣に近づかないようにしても、彼らはトラックのエンジン音などの振動にも敏感に反応するため、何がきっかけで襲われるかわからないのです。

 

アフリカナイズドミツバチに500回近く刺された場合の毒性は、ガラガラヘビの毒性に匹敵するほどと言われ、さすがに数百ヶ所も刺された場合の痛みはひどく後遺症が残ることもあります。

当然死亡するケースも多く、ブラジルにおいてもアメリカにおいてもこれまで多くの死者が出ています。

 

駆除、対策について

アフリカナイズドミツバチによる被害を問題視した各国は、駆除すべく対策に乗り出しました。

しかし、アフリカナイズドミツバチは生命力が強く繁殖能力にも優れているため、これといった有効な手段はありませんでした。

 

アメリカは、日本に生息するオオスズメバチを持ちこんでアフリカナイズドミツバチを駆除することを検討しましたが、オオスズメバチも生命力が強く、オオスズメバチが繁殖することによりアフリカナイズドミツバチ以上の被害が出ることを恐れて結局実現されませんでした。

 

そんな中、アメリカのサンパウロ州など一部の地域では、性格が穏やかなイタリアミツバチやセイヨウミツバチとの交雑をすすめ、アフリカナイズドミツバチの遺伝的要素を薄めるといった対策が取られました。

その対策が功を奏し、アフリカナイズドミツバチの交雑が進むにつれて攻撃性が弱まっていき、現在は被害件数も減少しているようです。

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実は有益な一面も

執拗に集団で襲い掛かる危険なアフリカナイズドミツバチですが、実は人間にとって有益な一面もあるのです。

それは、はちみつやプロポリスを採る養蜂業です。

現在、メキシコやブラジルなどの中央アメリカでは、アフリカナイズドミツバチを用いた養蜂に力を入れています。

アフリカナイズドミツバチ(キラービー)

出典:wikimedia

アフリカナイズドミツバチは生命力が強いため、大量のプロポリスやはちみつを集めるのに適しているのです。

特にプロポリスを大量に集める傾向があり、ブラジルでは特にプロポリスに力を入れているようです。

アフリカナイズドミツバチはプロポリスを大量に集めるだけでなく、抗菌力も強いため、良質なプロポリスとして人気を集めています。

 

まとめ

アフリカナイズドミツバチは、”キラービー”とも呼ばれる危険なハチです。

非常に防御本能が強く、巣に近付くものには集団で執拗に襲い掛かるため、これまでに多くの死者が出ています。

対策として、性格が穏やかなミツバチと交雑をすすめることで攻撃性を弱めるといった方法がとられています。

 

またアフリカナイズドミツバチは、はちみつや良質なプロポリスを大量に集めてくるため養蜂業ではとても有益なハチでもあります。

良質なプロポリスやはちみつを作るという意味でも、アフリカナイズドミツバチの交雑は進んでいます。

攻撃的で人間や家畜を襲う危険性はあるものの、養蜂業に貢献していることを考えれば、今やアフリカナイズドミツバチはなくてはならないハチと言えるでしょう。

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