危険な害虫

イラガの生態や毒性、刺された時の症状や対処法について

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桜の木は春になるとその花の美しさで私たちの目をを大いに楽しませてくれますが、一方で夏~秋の初め頃になると困ったことがあります。

皆さんは次のように感じたことはありませんか?

「夏に青葉の茂る桜の木の下を歩いていると、毛虫やその糞が沢山落ちていることに気づき、気持ちが悪いなと感じた。」こんな経験をしたのは私も含めて、少なくないでしょう。

あの毛虫は、イラガという蛾の幼虫で、毒棘を持っているのです。

今回は、イラガの生態や毒性、刺された時の症状や対処法についてご紹介させていただきます。

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あの毛虫の正体、イラガ

イラガの幼虫

イラガの幼虫 出典:フォト蔵

桜の木の下にいっぱい落ちている毛虫の正体は一体何なのでしょうか?

それは、イラガという蛾の幼虫です。

特徴となっているのは鮮やかな黄緑色をしている点です。

ライムグリーンと言うとより色の想像がしやすいのではないでしょうか?

幼虫の体には棘状の突起がたくさん生えています。

大きさは大体2~3センチくらいで、ずんぐりむっくりした形状をしています。

 

イラガの生態

イラガは、チョウ目イラガ科に属する昆虫で、北海道から九州まで広く分布しています。

 

幼虫は、主にバラ科のサクラ、ウメ、リンゴの木などに集団で発生します。

他にカキ、クリ、カエデ、ヤナギなどにも発生する事があります。

 

幼虫は2.5cm程の大きさで、背中には毒棘がある肉状突起が並んでいます。

皆さんも比較的よく知っている木を好み、その葉っぱを食べています。

発生する時期は7月~10月頃です。

特に9月頃多く見られることが多いですが、年に2回発生することもあります。

イラガの繭

イラガの繭 出典:wikipedia

イラガは前蛹で冬を越すため繭を作ります。

繭は茶色い線が入っており、見た目がまるでウズラの卵のような形をしていて、堅いです。

木の枝にくっついているのを見た事があるかもしれませんね。

イラガの成虫

イラガの成虫 出典:wikipedia

6月頃に、黄色~褐色の成虫の蛾となります。

大きさは3センチくらい。

ちなみに、成虫は口が無いので何も食べることができないそうです

成虫には毒もないため、イラガは成虫になると人間にとって無害と言えるでしょう。

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イラガの危険性、刺された時の症状

イラガを漢字で書くと「刺蛾」となります。

字からも容易に想像ができますが、体にある棘で刺します。

そして、その棘にはがあります。

 

イラガの幼虫に刺されてしまうと、

・非常に強い痛み、赤く腫れあがる、皮膚に水疱状の炎症ができる、痒み

といった症状が出ます。

 

イラガは、ある地方では「デンキムシ」と呼ばれているそうです。

電気が走るような痛みに例えていることから、その痛みが激しい事がよく分かりますね。

個人差はありますが、数日~1週間くらい症状が続くことがあります。

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刺されたときの対処法

続いて、イラガに刺されてしまった時の対処法です。

・患部を水で洗い流し、棘を除去する

・まだ棘が残っていれば、粘着テープなどで棘を取り除く

・抗ヒスタミン薬を塗る

・症状がひどい場合、目に入った場合は病院へ行く

 

まずは、皮膚に付いた毒棘を取り除くことが重要です。

流水で洗い流しましょう。

 

もし、それでも棘が皮膚に残るような場合はテープなどにくっつけて除去することもできます。

しかし、痛みがひどい時、この方法は難しいかもしれません。

 

イラガの毒液の主成分に関してはまだ詳しい事は分かっていないようですが、ヒスタミンという成分によるものと言われているので、塗り薬を使う場合は抗ヒスタミン薬を使用しましょう。

抗ヒスタミン薬であれば市販薬を購入することができます。

 

市販の薬を使っても改善が見られない場合、目に強い痛みを感じる場合は、皮膚科か眼科を受診することをおすすめします。

 

尚、毒を持っているのは卵の時期と幼虫の時期で(*イラガは数種類存在します。その中でもヒロヘリアオイラガという種類は繭にも毒を持っているで注意が必要です。)、成虫になった時は毒は無くなり無害です。

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イラガの被害に逢わない為には

被害に逢わないためには、幼虫を見つけても決して素手では触らない事です。

しかし、気づかず刺されてしまう事もあると思います。

樹木に近づかないのが一番ですが、近づく必要がある場合は半袖ではなく長袖の服を着ましょう。

 

もし、イラガの幼虫を見つけた場合は殺虫剤で駆除することができます。

毛虫専用の殺虫剤もありますが、蚊やハエ、ゴキブリ用の殺虫剤でも効果があります。

ちなみに、幼虫の死骸にも毒はあるので素手で触らないようにしましょう。

 

まとめ

イラガの特徴は、

・幼虫は黄緑色で棘があり、ずんぐりむっくりした形

・バラ科をはじめ多くの樹木に発生

・7~10月に特に多い

 

被害に逢わない為には、

・近づかない。

・見つけても決して触らない。

・刺されてしまったら水で洗い流す、塗り薬をつける。それでもダメなら皮膚科に行く。

以上です。

 

ここまで、イラガの生態と危険性などについて長々とお話してきましたが、いかがだったでしょうか?

日ごろから、樹木に関わる農家や園芸関係のお仕事をされている方は別として、一般の方にしてみれば、「桜の木の下にいっぱい落ちていて気持ち悪い」と思うだけの存在であり、それ以上、あの毛虫の正体が何なのか、どんな生態でどんな危険性があるのかなんて深く調べることはおそらく無かったのではないでしょうか。

 

今回、お話しさせていただいたことで、イラガの被害に逢う方が少しでも減って、万が一刺されてしまったとしても、適切な対処の仕方を覚えていてくれたのならうれしく思います。

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